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SNSでのキャンペーン効果測定方法と指標

はじめに

SNSキャンペーンを実施する企業が増える中、その効果を適切に測定し、次のアクションにつなげることの重要性が高まっています。しかし、数多くある指標の中から、どれを重視すべきか悩む担当者も多いのではないでしょうか。本記事では、実務で本当に役立つ効果測定の方法と、押さえるべき重要指標について解説します。

1. 基本的な効果測定の枠組み

測定の基本サイクル

効果測定を効果的に行うためには、以下のサイクルを確立することが重要です:

  1. 事前の目標設定
  2. 測定指標の選定
  3. データ収集
  4. 分析・評価
  5. 改善策の立案

キャンペーン目的別の主要指標

目的に応じて、以下のような指標を組み合わせて測定します:

認知度向上の場合

  • リーチ数
  • インプレッション数
  • フォロワー増加数
  • ブランドメンション数

エンゲージメント促進の場合

  • いいね数
  • コメント数
  • シェア数
  • エンゲージメント率

販売・コンバージョンの場合

  • クリック数
  • コンバージョン率
  • 販売数
  • ROI(投資対効果)

2. 詳細な測定指標と算出方法

エンゲージメント関連指標

エンゲージメント率の算出

エンゲージメント率 = (いいね数+コメント数+シェア数) ÷ フォロワー数 × 100

実際の例:
フォロワー10,000人のアカウントで、

  • いいね:500
  • コメント:50
  • シェア:30
    の場合

エンゲージメント率 = (500+50+30) ÷ 10,000 × 100 = 5.8%

費用対効果の測定

CPE(Cost Per Engagement)の算出

CPE = キャンペーン総費用 ÷ 総エンゲージメント数

ROAS(Return On Ad Spend)の計算

ROAS = 売上 ÷ 広告費用 × 100

3. プラットフォーム別の重要指標

Instagram

  • ストーリーズの完走率
  • リール視聴完了率
  • プロフィール訪問数
  • 保存数

Twitter

  • インプレッション数
  • エンゲージメント率
  • クリック率(CTR)
  • リツイート率

Facebook

  • リーチ数
  • ページビュー数
  • アクション数
  • 動画視聴時間

LINE

  • 友だち数増加率
  • メッセージ開封率
  • クーポン利用率
  • リッチメッセージCTR

4. 分析・評価のポイント

時系列での比較

以下の観点で経時変化を分析します:

  • 前回キャンペーンとの比較
  • 業界平均値との比較
  • 季節変動の考慮
  • トレンドの影響分析

クロスプラットフォーム分析

  • プラットフォーム間の相乗効果
  • ユーザー行動の違い
  • 投資対効果の比較

5. 改善につなげるためのデータ活用

インサイトの抽出方法

定量データの分析

  • 時間帯別のパフォーマンス比較
  • コンテンツタイプ別の反応率
  • ターゲット層別の反応差異

定性データの活用

  • コメント内容の分析
  • ユーザーフィードバックの整理
  • 競合との比較分析

PDCAサイクルへの組み込み

  1. 月次レポートの作成
  2. 四半期での総括
  3. 年間計画への反映

6. ツールの活用と注意点

活用すべきツール

  • プラットフォーム提供の分析ツール
  • 外部アナリティクスツール
  • UTM付きURLの活用
  • ソーシャルリスニングツール

データ収集時の注意点

  • プライバシーへの配慮
  • データの正確性確認
  • 測定期間の適切な設定
  • 外部要因の考慮

まとめ:効果測定成功のポイント

  1. 明確な目標設定
  2. 適切な指標の選択
  3. 継続的なモニタリング
  4. データに基づく改善実施

おわりに

効果測定は、SNSマーケティングの成否を左右する重要な要素です。単なる数値の収集に終わらせるのではなく、得られたデータを次のアクションにつなげることで、より効果的なキャンペーン実施が可能となります。

本記事で紹介した指標や測定方法を参考に、自社のSNSキャンペーンの効果測定体制を見直してみてはいかがでしょうか。継続的な測定と改善を重ねることで、確実にキャンペーンの効果を高めることができます。


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介護経営総合研究所 代表 五十嵐太郎
名古屋大学経済学部を卒業後、株式会社リクルートにて通信事業、ブライダル事業、マーケティングに従事。
その後、民間介護会社、社会福祉法人にて大規模な経営改善を実現。2021年4月介護経営総合研究所を創業。
改善実績:採用コスト2,000万円削減、離職率5割削減、採用単価3万円で200人採用、人材紹介・人材派遣0
人材紹介会社費用の9割減、東京にて施設開設時に160人採用、利益率4倍、薬剤師応募を1時間で獲得、他多数。

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