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AMP(Accelerated Mobile Pages)の導入方法とメリット

はじめに

スマートフォンの普及に伴い、モバイルでのウェブ閲覧が急増しています。そんな中、ページの読み込み速度がユーザー体験や検索エンジンでの評価に大きな影響を与えるようになりました。そこで注目を集めているのが、AMP(Accelerated Mobile Pages)です。本記事では、AMPの基本概念から導入方法、そしてそのメリットまでを詳しく解説します。

AMPとは何か?

AMP(Accelerated Mobile Pages)は、Googleが主導して開発したオープンソースのウェブコンポーネントフレームワークです。モバイルウェブページの高速化を目的としており、ユーザーにストレスのない閲覧体験を提供することを目指しています。

AMPの核心は、不要な要素を排除し、最小限の構造でページを構築することにあります。これにより、ページの読み込み速度が大幅に向上し、モバイルユーザーの満足度アップにつながります。

AMPの導入方法

AMPの導入は、以下の手順で行います。

  1. AMPHTMLの作成
    通常のHTMLページに加えて、AMP用のHTMLページを作成します。AMPHTMLは、特定の制約があります。例えば、<img>タグの代わりに<amp-img>を使用するなどの変更が必要です。
  2. AMPJSの追加
    AMPJSライブラリをページに追加します。これにより、AMPコンポーネントの動作が保証されます。
   <script async src="https://cdn.ampproject.org/v0.js"></script>
  1. AMPCSSの制限
    インラインCSSのみが許可され、外部CSSファイルの読み込みは禁止されています。また、合計サイズは50KB以下に抑える必要があります。
  2. AMPコンポーネントの使用
    画像、動画、広告などの要素は、AMPが提供する専用のコンポーネントを使用します。
  3. 検証
    AMPHTMLの妥当性を確認するために、Googleが提供するAMP検証ツールを使用します。
  4. 通常ページとAMPページのリンク
    通常のHTMLページに以下のタグを追加し、AMPバージョンの存在を示します。
   <link rel="amphtml" href="https://www.example.com/url/to/amp/document.html">

同様に、AMPページにも元のページへのリンクを追加します。

   <link rel="canonical" href="https://www.example.com/url/to/full/document.html">

AMPのメリット

  1. ページ読み込み速度の向上
    AMPページは通常のページと比べて、4倍から10倍も高速に読み込まれます。これは、最適化されたJavaScriptの実行と、リソースの遅延読み込みによるものです。
  2. モバイルSEOの改善
    Googleは、モバイル検索結果においてAMPページを優先的に表示する傾向があります。これにより、検索順位の向上が期待できます。
  3. ユーザー体験の向上
    高速な読み込みは、ページの離脱率を低下させ、滞在時間を増加させます。結果として、ユーザーエンゲージメントの向上につながります。
  4. 広告収益の最適化
    AMPは広告表示にも対応しており、高速な読み込みと相まって、広告の視認性が向上します。これは、広告収益の増加に寄与する可能性があります。
  5. モバイルデータ通信量の削減
    最適化されたコンテンツにより、ユーザーのデータ通信量を削減できます。特に、通信環境が不安定な地域のユーザーにとって大きなメリットとなります。
  6. ブランド価値の向上
    高速で使いやすいウェブサイトは、ユーザーに良い印象を与え、ブランドへの信頼性を高めます。

AMPの導入における注意点

AMPの導入には多くのメリットがありますが、いくつかの制限や課題も存在します。

  1. 機能の制限
    JavaScriptの使用が制限されるため、複雑な機能の実装が難しい場合があります。
  2. デザインの制約
    CSSの制限により、複雑なレイアウトや動的なデザイン要素の実装が制限される可能性があります。
  3. 開発の複雑性
    通常のHTMLページとAMPページの両方を管理する必要があり、開発・保守の工数が増加する可能性があります。
  4. アナリティクスの課題
    標準的なアナリティクスツールが使用できない場合があり、独自の計測方法が必要になることがあります。

導入を検討すべき場合

AMPの導入は、以下のような場合に特に効果的です。

  1. ニュースサイトやブログ
    テキストと画像が中心のコンテンツは、AMPとの相性が良いです。
  2. Eコマースサイト
    商品詳細ページなど、静的なコンテンツが多いページでの活用が有効です。
  3. モバイルトラフィックが多いサイト
    モバイルユーザーの比率が高いサイトでは、AMPの効果が顕著に現れます。
  4. ローカルビジネス
    地域検索結果での表示順位向上を目指す場合、AMPは強力なツールとなります。

まとめ

AMPは、モバイルウェブの高速化という課題に対する強力なソリューションです。その導入には一定の労力が必要ですが、ユーザー体験の向上やSEOへの好影響など、多くのメリットをもたらします。

ただし、AMPはあくまでもツールの一つです。自社のウェブ戦略やターゲットユーザーのニーズを十分に考慮した上で、導入を検討することが重要です。また、常に変化するウェブ技術のトレンドに注目し、AMPに限らず、最適なソリューションを柔軟に選択していく姿勢が求められます。

ウェブサイトのパフォーマンス改善は継続的な取り組みです。AMPの導入を一つのステップとして、より良いユーザー体験の提供を目指していきましょう。

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介護経営総合研究所 代表 五十嵐太郎
名古屋大学経済学部を卒業後、株式会社リクルートにて通信事業、ブライダル事業、マーケティングに従事。
その後、民間介護会社、社会福祉法人にて大規模な経営改善を実現。2021年4月介護経営総合研究所を創業。
改善実績:採用コスト2,000万円削減、離職率5割削減、採用単価3万円で200人採用、人材紹介・人材派遣0
人材紹介会社費用の9割減、東京にて施設開設時に160人採用、利益率4倍、薬剤師応募を1時間で獲得、他多数。

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